詐欺から逃げるために引っ越し!?
【詐欺から逃げるために引っ越し!?】
『実は、私の母が詐欺にあっているかもしれないんです』
引っ越しの見積もり依頼で家財整理士が、
ご依頼者の自宅にうかがった際、
ご依頼者が小さな声でお話しされました。
『実は、母の家に来るたびに
大きな布団やたくさんの数珠などがあって、
どうしたの?と聞くと、
「親切な方がいつも来て相談に乗ってくれる。
とってもいい人だから、
その人が勧める商品を買ってあげてるんよ。」と言うのです。』
ちなみに、
ご依頼者のお母さんは
通常の数倍の価格で購入されていました。
家財整理士はこの相談をうけて、
ネットワークを生かして弁護士に相談しました。
「それは特殊詐欺の一つである
訪問販売の可能性が高いですね」
そこで、弁護士と一緒にそのご依頼者の家で待機し、
いつも来るという男性を待ちました。
玄関のベルが鳴り、その男性は
「○○さん元気―?」と手慣れた様子で、
家に入ってきました。
いつもはご依頼者のお母さんしかいない家に、
今日はスーツを着た方がいる。
不審に思った男性は「あなたは誰ですか?」と質問します。
『私は弁護士です。
○○さんが訪問販売にて商品を購入されていると聞いて、
ぜひあなたにお会いしたかったんです。』
男性は数秒の沈黙のあと、
「申し訳ありませんでした。
○○さんが笑顔で買ってくれるので、
いつも色々な商品をご紹介していただけです。
もうしません。そしてもう来ません。」
と残し、帰っていきました。
依頼者によかったですね、とお伝えすると
『よかったです。
実は大変申し訳ないのですが、
詐欺から逃げるために引っ越しを考えていたのです。
だからこれで引っ越しをする必要はなくなりました。』
そう笑顔でおっしゃいました。
家財整理士はご依頼者に伝えました。
「不要な物を買わなくてすんだのは、とてもよかったです。
でもね、今の環境だと
詐欺にあいやすい状況にあるのは変わりません。
忙しいのもよくわかりますが、
少しでもお母さんとお話しする機会を作られたらいかがですか?」と。
ご依頼者は『そうですね』と言って、
『お母さん、なかなか来れなくてごめんね。
これからは定期的に来るし、可能なら一緒にご飯を食べよう』
と伝えました。
ご依頼者のお母さんは
「ありがとう。ありがとう。」と涙を流していました。
家財整理士はモノの片づけだけではなく、
コトの片づけをすることも重要な役割です。
人と人をつなぐことも家財整理士の仕事です。
独居高齢者の増加により、
特殊詐欺も多くなっています。
2015 年の特殊詐欺の状況は、
認知件数が13,828 件、
被害総額が約476 億円。
(警察庁資料より抜粋)
詐欺被害の解決はもちろんですが、
そもそも詐欺に遭わない環境を作るのも大切なことです。
家財整理士として、
幅広い知識を身につけて
専門家をコーディネートして、
モノ・コトを解決する。
皆さんも家財整理士になりませんか?
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